こんにちは、トリセツ大好きテクニカルライターのもりれいです。

 

以前の記事で45年前のミシンのトリセツの昭和っぷりをご紹介しましたが、今回はさらにディープな昭和のトリセツを手に入れたので、ぜひみなさんにご紹介したいと思います。

 

 

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それがこちら、42年前のカメラ 「ヤシカエレクトロ35GX」のトリセツです!

 

今回は、カッコいいので実機も登場させております。

 

「ヤシカエレクトロ35GX」は1975年発売のフィルムカメラで、正確にはレンジファインダーという種類のものですが、詳しくないのであまり余計なことは語りません。

 

とにかく、カッコいい実機の姿をご堪能ください…!!

 

 

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…超カッコよくないですか?

 

残念ながらこのカメラを製造していた「株式会社ヤシカ」は今はもうないのですが、ヤシカのカメラは今でもレトロカメラ愛好家に人気があるようです。

 

 

しかし!

 

私が今回もっとも注目したいのは…。

 

 

 

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トリセツのどうしようもない昭和感……!!

 

たしかに昔の芸術肌の人って、なぜかタートルネックを着てるイメージありませんか? 藤子F不二雄の影響…?

 

近頃もてはやされているポップな「昭和レトロ」とは少し違う、こういうどうしようもない昭和感、いいですよね。

 

しかしこれはまだほんの一部。なにせカメラのトリセツです。きっとほかにも秀逸な写真があるに違いありません。

 

というわけで、さっそく見ていきましょう。

 

レッツ昭和!!!!!!

 

 

その1:“どうしようもなく昭和”な写真たち 

 

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【逆光撮影の例】

 

飯島直子っぽい女性の、この髪形。まぁまぁ年齢いってそうですが、この髪形。

 

当時はこれが最先端のオシャレだったのでしょうか…。今だったら子供でも許されるかどうか微妙です。

 

そして手にはバヤリースらしきジュースのビン。

 

なんでもかんでもストローをさして飲むのがオシャレという空気感、たしかに私が子供の頃にもあった気がします。

 

 

 

 

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【デイライトシンクロ(※1)の例】(※1 逆光のときフラッシュを焚いて明るさを補う撮影方法のこと)

 

これに至ってはもう事件のかほりさえします。

 

ロスで行方不明になった大手銀行勤務の美人OLで、殺されてるやつなんだろうな…と思えてなりません。

 

この時代のスカーフ、巻くのきつ過ぎじゃないですか?

 

 

 

 

 

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【ピントの正誤例】

 

こちらはいかにも昭和レトロなオシャレさんの写真。

 

1975年の流行には「ポックリ靴」(いわゆる厚底靴)もあるのですが、この人の服装からして絶対に足元はポックリ靴でキメてそうですね。

 

 

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そしてトリセツ的には、写真があるのに同じようなイラストもあるのが無駄な気がしてなりません。なぜ…?

 

 

 

 

その2:「簡単です」とめっちゃ言ってくるけどそんなことない

 

ハイテクが進んだ今から考えると、昭和の時代はいろいろ難儀でした。

 

カメラだってそう…

 

 

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「各部の名称」のページを見れば、一目瞭然です。

 

シャッターロックレバーの解除、フィルム巻上げ、露出チェック、距離の設定、絞りの調節、ほかにもなんだかんだあって、ようやく最後にシャッターボタンを押して撮影完了…。

 

いろいろと自分でやらなきゃならないことがたくさんあったのです。

 

だから失敗する人も多かったのでしょう。

 

 

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こんな一文がそれを物語っています。なんだか悲哀を感じますよね…

 

ウキウキワクワクな現像期間を終えて戻ってきた大切な思い出の写真に、撮ろうとしたものが、写っていないという失敗が、この頃は死ぬほどあったのだろうと思います。

 

平成生まれのみなさん! わかりますか…これがデジカメなんか無かった時代の最先端カメラなんですよ…!

 

 

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だからなのか、こんなふうにトリセツのいたるところに「簡単」「自動的」みたいなことが書いてあります。

 

でも、実際に扱ってみると当然めちゃくちゃ難しいです…

 

4つめの一文にある「これだけの操作で」というのが「こんなにもたくさんの操作で」っていう意味でもおかしくないくらい難儀です。

 

このカメラは実家からもらってきたのですが、この時代に自分の親がこれを使いこなせていたとは到底思えません。

 

スマホやデジカメで撮影することに慣れ、撮った写真をあとで加工できるのがあたりまえの今では味わうことのできないシャッターの重みと達成感が…とか良いふうに書こうと思えば書けますが、まぁ難儀と言えば難儀なわけで、この難儀さを「簡単です」とうたっていた時代が昭和だったのだなぁ、とちょっと感慨深くもあります。

 

 

 

その3:表現が乱暴

 

今ではあまり見かけない“なんとなく乱暴な表現”があるのも、なんだか昭和っぽい気がします。

 

どういうことかというと…

 

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カメラの狂う原因……

 

“狂”という字をトリセツで見かけるとは思いませんでした。

 

しかもショックから狂うとか、妙に人っぽさのある表現が怖いです。

 

みなさんも、カメラの狂う“3大S(ショック・湿気・塩気)”には気をつけてください。

 

 

 

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こちらは、よく見るとカメラの上に三脚があり小さなカメラが乗っている不思議な写真。異次元空間が生まれたのでしょうか?

 

トリセツを読むと、「リングを矢印の方へ回す」または「三脚を使う」という方法を説明したいらしいのですが…。

 

いっぺんに写真にしちゃうのはあまりに乱暴

 

これはもう、今やったら上司に怒られるとかいうレベルじゃないです。ものすごい馬鹿にされるか笑われるか、人格を疑われるかのどれかだと思います。

 

もしくは「…だいじょうぶ?」とけげんそうに言われて早退させてもらえるかもしれません。

 

 

 

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そしてこちらは、乱暴なまでに付属品がデカい写真。

 

昔のカメラはフラッシュが内蔵されていなかったので、家庭用の機材とは思えないデカさの外付けアクセサリがありました。

 

 

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ちなみに我が家のは小さい(これでも大きいけど)フラッシュだったのでちょっと安心しました。

 

 

 

 

その4:どうしようもない昭和感を出すカメラマン

 

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トリセツに出てくるモデルさんはみな昭和っぽいのですが、なかでも特に気になるのが最初にも登場した横分けタートルネックのカメラマンの男性です。

 

白黒写真なのでわかりませんが、タートルネックの色はクリーム色だと思います。

 

この人のせいでトリセツ全体が「オシャレな昭和レトロ感」ではなく「どうしようもない昭和感」に見舞われてしまっています。

 

 

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フラッシュを駆使するカメラマン。

 

フラッシュ二個もいるんでしょうか。

 

 

 

 

 

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めっちゃ近いポジショニングで見てくるカメラマン。

 

フラッシュの駆使の仕方がすごいです。手首にちゃんとストラップをかけててえらいですね。

 

 

 

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新たなフラッシュを繰り出してきたカメラマン。

 

三脚に取りつけられたこのフラッシュ、よく見ると浮いているような、でも置かれているような…やはり三脚は異次元っぽくなりがちなのでしょうか。気になります。

 

 

 

 

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最後は茶目っ気たっぷりなカメラマン。何かおねだりをしているのでしょうか?

 

 

 

結論:レトロなトリセツ=オシャレな「昭和レトロ」とは限らない!

 

 

いかがでしたか?

オシャレな昭和レトロも良いですが、“どうしようもない昭和感”も楽しんでいただけたら幸いです。

 

それでは、さようなら。