「光」

 

それは、生命活動において欠かすことのできない存在である。

哲学的な捉え方をすれば、人間の「希望」の比喩として用いられることもある。

つまり「光」とは、我々人類を暖かに包み込む存在だと言える。

 

 

しかし、それはアニメオタクにとってもそうだろうか?

オタクにとって忌むべき存在……それは「謎の光」と呼ばれるものである。

 

 

アニメオタクにとって「謎の光」とは、彼らの希望そのものを覆い隠す、忌むべき存在。その正体をただしく知る必要がある。

 

 

そこで、我々ヌートン編集部の中でも、よりすぐりのアニメオタク、かつ、ドスケベが立ち上がった……!

 

加藤ヌートン編集長。アニメに造詣が深く、さらにTwitterでかなりエグめの下ネタを投下するドスケベ。

 

ARuFaブロガー。テキーラをあおりながら日常系アニメを鑑賞することを日課としており、そのまま気絶するように眠る毎日今回の取材にあたり、一番たくさんの質問を用意してきたドスケベ。

 

マンスーン上の2人と同様、アニメ好き。電子工作が得意で、その技術を何か”よからぬこと”に使っているのではないか?とまわりから噂されているドスケベ。

 

光の事は、それを作った張本人に話を聞くしかあるまい。

 

 

今回お答えいただくのは、本日最終話を放送する、エッチなうえに百合要素も満載という欲張りなアニメ「立花館To Lieあんぐる」を手がけているこちらのお二人。

 

 

ひらさわひさよし総監督:
アニメ制作会社Creators in Packの会長。アニメ「立花館To Lieあんぐる」において重要なエロいシーンを地上波に乗せようとする。

 

 

関家さん:
Creators in Pack所属のプロデューサー。この職業としては珍しく、特に法律関係に詳しい。

 

 

 

に加えて、

 

 

という事もお伺いしていきたいと思います。

 

 

それではどうぞ、よろしくお願いいたします!!

 

 

 

「謎の光」がないと、総務省に怒られる

ARuFaさっそく質問なんですが、「謎の光」って、誰がどの段階で入れてるんですか?

 

それにはまず、それぞれの立ち位置を説明したほうがよさそうですね。私は「立花館To Lieあんぐる」の総監督を務めています。

 

関家さん私はプロデューサーであり、製作委員会の幹事をしています。テレビ局やメーカーの方々と交渉事の窓口を担当する役割ですね。ですので、制作側と「表現の調整」を行っています。

 

私は立場としては「表現で攻めたい人」になります。あまりテレビ局さんとの交渉のことは考えずにクリエイティブを突き詰めるようにしています。

 

関家さんあんまり攻めすぎてしまうとですね、「今週はお休み!」という事になってしまいますからね……。日本の公共の電波というのは、総務省が免許を発行して「君たちに使わせてあげる」というスタイルになっているので、総務省からお叱りが来るんですよ。

 


  え〜〜〜〜〜!そうなの?!?!

 

関家さんせっかく割り当てた電波でなんてことしてくれたんだ、という事で結構大変な事になってしまいますね。ほとんどないですけど、最悪出禁ということもありえるので。

 

加藤それを防ぐために「謎の光」がある、と。

 

でもまあ、そもそも光が必要なものを作らなければいいっていう話もあるっちゃあるんですけどね。

 

ARuFa作ってもらわないと、ぼくらのスケベが困ります。

 

あと別の観点で言うと、ブルーレイになれば公共の電波ではないので、光は必要ないわけじゃないですか。なので商品としてテレビとは差別化ができるわけです。どうですかみなさん、そうなると購買意欲湧きませんか?

 

マンスーン確かに……。

 

そういった販促の観点も含めると、「光」に対しての考え方は諸説あるのかな、と思います。

 

ARuFaちなみに、お尻も光で隠す対象なんですか?

 

 

これに関しては、かける場合とかけない場合がありまね。

 

関家さんたとえば、ギャグアニメでウンコをするような描写であれば隠す必要はないですが、お尻を性的に描写しているような場合は隠す必要がある場合があります。

 

実は立花館To Lieあんぐるでも近しいことがありまして、基本的にお尻もすべて隠しているんですが、ミニキャラになってお尻をペロンと出してしまうシーンだけ、隠す必要ナシとなったんです。

 

 

こちらが問題のシーン。

 

加藤たしかに、これは別にそんなにいやらしいシーンじゃないですもんね。

 

裏を返すと、その他すべてのシーンでお尻を描き込み過ぎたという問題もあります。

 

マンスーンクリエイターだなぁ。

 

 

 

「光」以外の隠し方って?

加藤光以外にも、鉄板の隠し方ってあるんですか?

 

関家さんありますが、光が一番楽ではありますね。突発的に「ここは隠さなくてはいけない」という事態になっても、上から光を重ねる処理だけで済むので対応はわりとイージーです。

 

 

逆に、「さくらんぼ」で隠すといった描き込みが必要な隠し方をしている場合は、もとから狙って作っていますね。

 

 

関家さん隠すことができるのはタイミングとしては2回ありまして、1回目は「撮影」という段階。2回目はその後にある「V編」という段階です。

 

凝った隠しについては、絵コンテの段階などで、私や演出の指揮のもと、「ここはさくらんぼで隠そう」とか、そういった事が決まっていくんですよ。

 

関家さん次の段階がテレビ局さんに納品するテープを作る「V編」。ここではテレビ局の方もいらっしゃるわけですね。そこで総監督がなかなか攻めたものを上げてくると……。

 

「若干局部が見えててもいいじゃないですか」「そういう事もたまにはあるでしょう」ってお話をさせていただくんですが。

 

関家さん「隠してください」という事になるわけです。そこで謎の光の登場です。つまりこちらが想定していなかった「隠し」のために使われる事が多いというわけですね。今後アニメを見た時、凝った隠し方をしていれば計画的、光が入っていれば「みんなに言われて消したんだな」と思っていただければいいと思います。

 

加藤つまり光が多い時は「現場に相当エッチなもの持ち込んだな」と思っておけばいいわけですね。

 

関家さんその通りです。

 

 

光とは違うのですが、「動き」も規制の対象になることもあります。本作でも、後ろからおっぱいをバリバリ揉んでいるシーンがあったのですが、「エロすぎる」という事で、テレビ版では手を動かさないように調整し直しました。

 

加藤確かに…見えてなくてもエロいものはある!

 

アニメって制作の都合上、動きをつければつけるほどお金がかかるんですよ。なので、限られた予算を「ここだ!」というシーンにぶっ込むんです。本作のようにエロが重要な作品だとそこにぶっ込むわけですが、テレビの規制的に見せれないものがある、と。だからツイッターで「このアニメ全然動いてないな」って書かれてるのを見たときは「違うよ!これ本当はめちゃくちゃ動いてるんだよ!」って心の中で叫びましたね〜。

 

ARuFa悲劇……。

 

マンスーン逆に言うと、ブルーレイ版だとバリバリ動いてるのが見れる……?

 

はい、バリバリに揉んでます。

 

加藤さいっこ……。

 

 

 

世界観として見る「謎の光」の解釈

マンスーンアニメの世界感の中で、「謎の光」ってどういう解釈で捉えればいいんですか?「たまたまそこに太陽光が差し込んだ」と思っておけばいいんでしょうか?

 

関家さんうーん、先程も申し上げた通り、あの光は突発的に入れることになったものが多いので……。

 

強いて言うのであれば、外部世界から差し込んだ「日本国家と総務省による意思」が光となって差し込んでいる……と言えるのかもしれません。

 

 

 

マンスーンそんなどエラい話だったとは……。

 

 

加藤現実世界の「日本国家と総務省の意思」が、アニメの世界に「謎の光」となって干渉している……?

 

関家さんそういう事になりますね。もしみなさんが「光のない世界」を望むのであれば、投票によって日本を変えるしかありません。選挙でアニメ表現の規制緩和を謳う政党が出てきたら、迷わず投票しましょう。

 

ARuFa魔王かよ。

 

 

 

こっちがどんなに努力しても見えないの?

ARuFaこんな事聞くと普段からやってると思われて恥ずかしいんですけど、あの光って明度を上げたりコマ送りをしたりしても、光の先は絶対見えないんですか?

 

関家さんはい。これが見えてしまうと大問題になってしまうので、絶対見えないようになっていますよ。

 

でもこれに準ずることはしようとしたんですよ。1話の最後でM字開脚をしているシーンがありまして。

 

 

こちらが問題のシーン。

局部を隠すためにお酒を置いたんですが、もともとは「梅の実」が入っていたんです。ラベルは無しで…。

 

加藤梅の実。

 

梅の実ってほら、“スジ”が入ってますから……ね?

 

マンスーンなるほど!

 

ARuFaこのエッチ野郎!いい加減にしろ!

 

原作のmerryhachi先生は読者をミスリードさせるような、非常にうまい隠し方をされるんですよ。アニメでも、原作へのリスペクトとしてこの表現をやってみたのですが、あまりにもエッチすぎてボツになりました。

 

関家さん光云々以前の問題でしたね。

 

でも、みんなギリギリの表現を求めて、いろいろな工夫をされてると思いますよ。ああ!そういえばさっきの話の続きなんですが、さらにギリギリの表現にするべく、演出陣のみなさんに「お酒の横に◯◯を描いてくれ」と指示を出したんですが……。

 

 

関家さん総監督、それ以上はマジでやめてください。

 

加藤あまりに卑猥すぎて書けません。

 

「ここがこの話の攻めどころだぞ」と思ったんですよ……。

 

 

 

規制によって、逆にエロくなることもある

ちょっと話が逸れてしまうんですが、今回アニメを作っていて、1つ解せないことがあったんですよ。

 

ARuFaというと?

 

特になんでもないシーンで、キャラがハンディマッサージャーを持っているシーンがあるんですが、それを隠してくれとテレビ局の人に言われまして。

 

マンスーン本来マッサージに使うものですから、確かにちょっとおかしな話ではありますね。

 

関家さんこのシーンについては私も、別に隠さなくても良いのでは?と思っていました。そこで一計を案じて「それならモザイクで隠しましょうか?」と提案してみたんです。するとモザイク案がそのまま採用されまして……。

 

モザイクをかけてみたら、ただマッサージャーを持っているだけのシーンが何かの卑猥な棒を突き出してるシーンになっちゃったんですよね。

 

 

 

加藤隠すことで逆にエロくなっちゃった。

 

もしかしたら、あれは彼らなりの配慮だったのかもしれません。クリエイティブの思考がこっちに寄ったのかも……。

 

 

 

あるんでしょ?ここに「謎の光」がない映像が……

加藤色々お話を聞かせてくださってありがとうございました。アニメの光がどういう過程を経て足されているのか、勉強になりました!

 

マンスーンで、ですね。最後に1つだけ質問させてください。

 

はい、どうぞ。

 

ARuFa……あるんでしょ?

 

関家さん??

 

ARuFaあるんでしょって……!このスタジオに”謎の光が入ってない”映像が……!

 

 

 

………。

 

 

フフフ……もちろんありますとも……。最後にその映像、みんなで見て「宴」といきましょうや……!

 


  そ…総監督ッ……!

 

 

 

 

※ここから先はエッチすぎてお見せできないので、代わりに「伝説のドラゴンの卵が孵化する様子」をご覧ください

 

 

 

 

加藤あーーーこれが例の!

そうです、これがさくらんぼの向こう側ですよ!!!

よーしよしよしよし!!

 

 

ね、これ!めちゃくちゃ動いてるでしょ??予算かけてちゃんと描いてるんですよ!地上波でもお見せしたかった!

すごい!!10匹のサンドワームが胸元でうごいめいてるみたい!!

 

 

そしてこれが地上波では絶対お見せできない、この作品一番の……!!

 

  

うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!!!お母さーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、いかがだったでしょうか??

深夜アニメあるあるの「謎の光」は、このようにしてつけられていたのでした。そのむこうには局部だけではなく、クリエイターのあくなき表現への挑戦(ドスケベ)が隠されていたのです。

 

 

 

「立花館To Lieあんぐるを放送で見たいぞ!」という方!

テレビのTOKYO MXでは最終回を迎えてしまいましたが、各種配信サービスで過去話が見れるぞ!

 

配信情報:

dアニメストア

ひかりTV
あにてれ
FOD
ビデオパス
J:COMオンデマンド
ニコニコチャンネル
AbemaTV
GYAO!
バンダイチャンネル

 

 

さらに、ひらさわ総監督をはじめ、制作陣が渾身のドスケベを詰め込んだBlu-ray付き特装版のコミックスが、予約受け付け中……!

 

 

 

エロだけでなく、儚げで尊い百合要素も沢山入っております。

 

 

吹きとばせ!日本国家と総務省の意思!!!!!!