こんにちは。ヌートン 編集部です。

 

 

去る11月19日に「芸人のネタを漫画化」というコンセプトのもと、神保町花月にて「コミカライズバトル~マンガ原作権争奪戦~」が開催されました。

 

8組の芸人がネタを披露し、最もコミカライズに適していると判断されたネタは実際に漫画化、このヌートンの姉妹サイト「オモコロ」に掲載されることになっています。

 

 

審査員には、オモコロ編集長の原宿、オモコロライターのダヴィンチ・恐山、そしてマンガサロン『トリガー』店長の兎来栄寿さん。

 

今回はそのイベントのレポートをお届けします。

 

ネタと評価

1組目「そいつどいつ」

▲「イッチーって呼んで」。「イッチー」と呼ばれたい男子高校生が、様々な出来事から「うんこマン」、「肉奉行」、「バックレ」などと呼ばれる。

 

■審査員コメント

 

 

面白かったです。優勝かもしれません。ただオモコロのようなネットメディアで「うんこ」をどう扱うのかという問題があって、最近のSNSだとうんことかおしっことかはシェアされにくいという問題があるんですよね。そこをどう見るか。

 

2組目「空気階段」

▲「クローゼット」。間男が彼氏から隠れるためにクローゼットに入ると、「浮気男が罰を与えられる空間」に迷い込む。

 

■審査員コメント

 

謎の男が出てきた瞬間に「漫画じゃん」と思いました。単純にネタとしてめちゃくちゃ面白い。でも、よく考えると「漫画みたいな人」を漫画にしたら、ただ漫画なだけなんじゃないかとも思いました。喋り方が変すぎるのも面白かったんだけど、文字だと伝わりにくいという問題もあります。漫画でそれをどう表現するか…?

 

 

3組目「てっくとっく」

▲「卒業式」。生徒が卒業証書を受け取ろうとするものの、緊張のせいで壇上までの道を迷ってしまう。次第に生徒2人はめちゃくちゃな行動をとるようになる。

 

■審査員コメント

 

面白かったですが、実際の「人間の動き」が面白すぎて、漫画にしてしまうとコントでの面白さが損なわれてしまうかなと感じましたね。

 

延々と間違え続ける「しつこい動き」が笑いを生んでいるので、漫画にするとしたら72ページぐらいにして全部見開きにしたらかなり面白いと思います。なんなら単行本一冊ぶんくらいやってもいい。

 

4組目「ゲオルギー」

▲「未確認生物」。ツチノコを探しにきた男のもとに、顔がおばあちゃんで体が中学生という謎の生き物「おばあちゃん中学生」が現れる。男はツチノコよりも「おばあちゃん中学生」の奇妙な行動に気を取られてしまう。

 

■審査員コメント

 

おばあちゃん中学生すごい。優勝かもしれません。「UMAを探しに来た」という状況が明確で分かりやすく、漫画の導入として良いなと思いました。ただオチの「老人が◯◯◯」というのには炎上の可能性も感じました。

 

5組目「男性ブランコ」

▲「マチコちゃんと花」。マチコちゃんが子供らしい疑問をぶつけていくが、回答に対するコメントは子供らしからぬもの。ラストにどんでん返しが。

 

■審査員コメント

 

感動しました。優勝かもしれません。まるで一本の映画を見ているかのような展開で…。「子供が本質を突く」という構造はツイッターでもバズりやすいので、ネット向けの要素も感じました。

 

6組目「ななまがり」

▲「妖怪」。妖怪「ハム貼りジジイ」に慌てふためく男だったが、次に現れた「砂かけババア」には「ハム貼りジジイ」ほどのインパクトがなく、素直に驚くことができない。その後も次々と妖怪が登場するが、諸々の理由から驚くことができない。

 

■審査員コメント

 

めっちゃ面白いですね! ガンガン新しいキャラが出てきて、「打ち切られそうになって焦ってる漫画」みたいでした。テンポがよく、ページをめくると新しいキャラが登場する絵がありありと想像できます。

 

 

 

7組目「カゲヤマ」

▲「死のゲーム」。死を賭けたゲームを強要された男が課題にチャレンジしていくが、「落ちてくるティッシュを顔で受け止める」など、課題は徐々にパーティーゲームじみていく。

■審査員コメント

 

「デスゲームもの」は漫画でも流行っているテーマなので、つかみから非常にいいなと思いました。キャラクター造形もギャップがきいていて楽しめました。

 

8組目「LOVE」

▲「おくむらさん」。ファミレスが舞台。いい年してミスを連発して言い訳がましいクズ中年の「おくむらさん」を、店長が厳しく叱責する。と思いきや、店長は俳優を目指す「おくむらさん」を応援し、過剰に甘やかし始める。

 

■審査員コメント

 

面白かったです。優勝だと思います。短い時間の中で登場人物の印象がグルグル変わっていくのが、物語として見応えがありました。クズを甘やかし続けることも、この息苦しい現代社会に必要なことなのかもしれません。

結果発表

 

といった感じで8組すべてのネタが終了。審査員の厳正な審査により、コミカライズされるネタが決定されます。

 

 

「優勝は…」

 

 

 

 

 

 

「男性ブランコ!!!!」

 

 

5組目、「マチコちゃんと花」を披露した男性ブランコのネタが漫画化されることに決定しました。

 

■審査員コメント

 

 

短い物語のなかで笑いあり涙ありの展開が、漫画にしたとき映えるんじゃないかなと。あとはやはり「子供が本質的なことを言う」という構造の話題がTwitterでは人気ですので、そことの親和性もあるのではないかと思いました。

 

 

ほとんど小道具がない舞台で「周囲の空」や「風の感じ」など風景の広がりを感じさせ、とても印象的でした。実際に絵で見た時に、じんわりと胸にくるものがあるのではないかと感じました。

 

ラストシーンは漫画化したときに美しい絵になると思います。最後にどんでん返しがあるという部分が短編として完成していたなと感じました。

 

 

 

新しい試みのもと開催されたイベントでしたが、「お笑い」と「漫画」の構造について考えるキッカケになったのではないでしょうか。

 

というわけで男性ブランコの「マチコちゃんと花」はオモコロにてコミカライズの予定。お楽しみに!

 

 

 

※撮影許諾済です。

 

 

(おしまい)